京都大学生協は2018年10月3日、森永乳業の「森永牛乳プリン」に関する一部店舗のツイッター投稿で誤解を招いたとして、公式サイト上に謝罪文を掲載した。
発端となったのは、京大生協吉田ショップが2日朝に「22年間愛された森永牛乳プリンがこのたび終売になる」と伝えたこと。このツイートが拡散し、ネット上には「終売」の情報が駆け巡ったのだが、実は......。
「みなさんに22年間愛された森永牛乳プリンが...」
吉田ショップの店長は2日朝、店舗公式ツイッターで「ありがとう!牛乳プリン」と切り出し、
「朝からすみません。みなさんに22年間愛された森永牛乳プリンがこのたび終売になるとのこと。感謝の気持ちを込めて吉田ショップで盛大に並べています」
との情報を発信。あわせて、「ありがとう!さようなら!」などと記したPOPを設置した店舗の陳列棚の写真もアップしていた。
この投稿は、3万回以上のリツイートを集める(3日正午時点)など、ネット上で大きな話題に。ツイッターやネット掲示板には、
「えっ、てことはもう食べられないの!?」
「マジか!ショック 安いのに優しい味で会社の帰りたまに買うてたのに...」
「泣いた......もう牛乳プリン......食べれないの......?」
といった書き込みが相次ぐこととなった。
だが、今後も「森永牛乳プリン」という商品自体はなくならない。3日のJ-CASTニュースの取材に応じた森永乳業の広報担当者は、「終売はしておりません」と明言。そのほか、複数のネットメディアが2日夜から3日朝にかけて、
「【誤情報が拡散】『森永牛乳プリン』は終売...していません」(ライブドアニュース)
「『森永牛乳プリン終売』は誤情報 SNSで拡散、森永乳業が否定」(BIGLOBEニュース)
との情報を発信している。
京大生協は謝罪「大変申し訳ございません」
そのため、終売情報を発信した「吉田ショップ」のツイッターアカウントには、「京大(生協)がデマ拡散」「情報は正確にお願いします」といった批判が殺到。こうした状況を受けてか、京大生協は3日朝、
「京大生協の一部購買店舗『ありがとう!牛乳プリン』のツイートについて、多くの皆様の誤解を招いてしまう結果となり大変申し訳ございませんでした」
とする謝罪文を発表。その上で、
「皆様に愛されてきた『牛乳プリン』に感謝の思いを込めたツイートでしたが、結果として『大幅なリニューアル』ではなく『完全終売』(後継商品なし)と誤認されるようなツイートとなってしまいました」
と投稿の真意を説明していた。
実は、森永牛乳プリンの終売はないものの、上記の説明にあるように「大幅リニューアル」を行ったことは事実だ。森永乳業広報によれば、外装デザインや内容量、値段だけでなく、中身のプリン自体も変わるという。
確かに、森永乳業の公式サイト上には「従来の2倍の牛乳を使用することで、牛乳の自然な甘みをより感じていただける風味に仕上げました」との情報が。つまりは、プリンの味も変わるということだ。
「終売と変わんない」?
そのためネット上では、「 22年間愛された森永牛乳プリンがこのたび終売になる」という京大生協側の発信について、「従来パッケージが終売だからガセではないよね」「これは終売だと判断するのが当然」といった反応も。なかには、
「味が変わるならそれもう違う商品だし 終売と変わんないし」
「リニューアルして味が変わる意味では元の牛乳プリンではなくなってしまうね...」
と複雑な心境を漏らすユーザーも出ていた。
こうしたネットの反応などを踏まえ、J-CASTニュース記者が「事実上、これまでの森永牛乳プリンは終売になってしまうのでは...」と森永乳業広報に質問すると、
「こちらでは、そのような言い方はしておりません」
との回答があった。
(10月3日17時追記)
京大生協の広報担当者は3日夕のJ-CASTニュースの取材に、今回の騒動について「誤解を与えてしまったことについては謝りますが...」とした上で、
「これまでの『森永牛乳プリン』が終わることは事実ですし、同じ味が食べられなくなることもまた事実でしょう」
とキッパリ。その上で、同大生協ではリニューアル前の「森永牛乳プリン」が大人気商品だったとして、
「今まで商品を愛して下さった学生の皆さんに、そのことを純粋にお伝えしたかっただけです。知らないうちに無くなっていた、というのは嫌でしょう?吉田ショップのツイートも、そんな純粋な思いから来たものだったんです」
とも話していた。