京都大学の本庶佑特別教授(76)のノーベル医学生理学賞受賞に、意外な方向から祝福の声が上がっている。菅直人元首相(71)だ。実は、菅氏が高校2年まで在学していた、山口県立宇部高校の先輩・後輩の間柄なのである。
菅氏は受賞当日の2018年10月1日、ツイッターで祝賀の気持ちをつづっていたが、より詳しい話を聞くべく、J-CASTニュース編集部は菅氏の事務所に電話取材を行った。
「多くの研究者が研究を行わないと...」と持論
すると、菅氏本人が本庶氏との関係について詳細を明かしてくれた。
「私と本庶氏は高校はもちろん、中学も同じです。また、私には4学年上の姉がおり、その1学年上に本庶氏がいらっしゃいました。姉と本庶氏は中学校の文化祭の際に一緒に劇に出るなど交流があったため、我が家を訪問することがありました。その際に何度かお会いしていました」
ブログでは「ノーベル賞は間違いないと思っていました」とも語っていたが、その理由については、
「本庶氏は、1987年にノーベル医学生理学賞を受賞した利根川進氏と並んで当時から有力と言われていたほか、近年ではオプジーボが商品化されたため、これらの経緯から2、3年前からは特に受賞を予想していました」
菅氏は2009年、副総理(鳩山内閣)時代に「第87回総合科学技術会議」で、本庶氏と同席したこともあるという。この時の発言で印象的だったものとして、
「本庶氏は『著名な研究者に何百億円という多額の助成をすることもよいが、それ以上に1億円、2億円という比較的少額でもよいので、できるだけ多くの若い研究者に研究費が回るようにしてほしい。多くの研究者が研究を行わないと、国としての成果はなかなか出ない』とおっしゃっていました」
と振り返った。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)