台風24号が日本上陸をした2018年9月29日~30日にかけて、各地で予定されていたコンサートの中止が相次いだ。公共交通の混乱および観客の安全が懸念されるためだ。
そんな中、台風が迫る30日夜にライブを「強行」したアイドルグループがいる――。
「終電」を逃すファンが続出する恐れ
「この天候で無理をしない方が」
「無理!日にち変更するか、払い戻しするか、安全性と交通機関を考慮した方がいい!」
5人組女性アイドルグループ「ネコプラ」の公式ツイッターにはこんな声が殺到した。30日夜に予定していた東京都港区でのライブを決行すると発表したためだ。
この日は台風24号が都内に急接近。JR東日本は在来線全線で20時以降の運転を取りやめるとしていた。
ライブ開始は18時、終演は19時40分。その後はグッズ販売の時間も設けられており、「終電」を逃すファンが多数出ると予想された。
「これはネコプラの本気を感じた」
ライブ強行を発表してから約3時間後の15時。公式ツイッターが別の日に代替公演をすると発表。しかし、この日のライブは予定通り開催するとし、以下の「対応策」を提案した。ホテル代はもちろん、ホテルまでのタクシー代も負担するという。
「本日ご来場の方で 帰宅が困難になった方の為に、運営側で宿泊ホテルを取らせて頂きました。ご利用の方いらっしゃいましたら受付にておっしゃって下さい」
投稿はツイッターで注目を集め、ファンらから「これはネコプラの本気を感じた」「ネコプラの運営すごいな!」などと賞賛の言葉が多数送られた。
実際に参加した学生に取材すると...
ライブに参加した21歳の男子学生は、J-CASTニュースの取材に「絶対に成功させたいという思いからライブを開催するという決断に踏み込んだ運営さんにまず感激しました」と感慨深げ。
メンバーや運営の思いがファンに伝わったのか、会場は満員だったといい「(それを見て)自然と涙が出てしまいました笑」
用意されたホテルにも宿泊したそうで、
「学生の合宿のような雰囲気があり、みんなで自己紹介などもしつつ、宴会のような会を開いてライブの感想を語り合い、楽しくホテルを過ごすことが出来たと思います」
「メンバーを代表してゆりなさんがホテルに訪れて、来てくれてありがとうございました。と感謝の気持ちを伝えに来ていただきました」
とコメントを寄せてくれた。