2018年9月30日に投開票された沖縄県知事選では、社民・共産や一部の企業人による「オール沖縄」勢力の支援を受けた前衆院議員の玉城デニー氏(58)が前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=に大差をつけて当選した。
報道各社が行った出口調査では、玉城氏が無党派層の支持を伸ばしながら社民・共産・立憲民主の支持者を固めた。対照的に、佐喜真氏は自民・公明の支援を受けたはずだが、両党の支持者のうち2~3割が玉城氏に投じている。
無党派層の7割が玉城氏に...
元々沖縄は、自民・公明が強くない土地柄だ。とりわけ公明は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題をめぐり、移設容認の党本部と、反対を堅持する沖縄県本部の「ねじれ状態」を棚上げしたままで選挙戦に突入したという経緯がある。辺野古移転に反対する支持者の反発を招いた可能性がありそうだ。
自民・公明は、菅義偉官房長官、小泉進次郎筆頭副幹事長、遠山清彦衆院議員らを現地に送り込んだが、結果を見る限り、必ずしも奏功しなかったようだ。
朝日新聞、沖縄タイムス、琉球朝日放送(QAB)の出口調査では、佐喜真氏に投票した人は自民支持層で78%、公明支持層は71%にとどまった。2~3割は玉城氏に流てたいたことになる。毎日新聞と琉球放送(RBC)が行った出口調査でも、佐喜真氏に投票したのは「自民支持層の8割、公明支持層の7割弱」。