ブラックバス釣りのプロが出演動画でボートからタバコをポイ捨てしていたように見えると、ネット上で騒ぎになっている。
動画をアップした大手釣り糸メーカーは、J-CASTニュースの取材に対し、本人から「ポイ捨て」を聞いたうえで、動画を削除したことを明らかにした。
釣り雑誌などでは、マナー向上を呼びかけていたが...
「おー、おー。デカい、デカい、デカい!」。一緒に乗船した別のプロが、ブラックバスをヒットさせ、興奮ぎみにこう叫ぶ。その後ろで、バス釣り界の重鎮としてメディア露出も多い田辺哲男(のりお)プロ(60)が、疑似針のルアーを手元にたぐり寄せ、腰を曲げて釣り竿を下に置く。
その瞬間だった。右手を振り払うように、タバコのような白いものを手から離し、それは湖面に落ちた。
この動画は、「シーガー」シリーズの釣り糸で知られるクレハ合繊が2018年9月19日にユーチューブ上にアップした。田辺プロら4人が2チームに分かれて、奈良県内の津風呂湖でバス釣りの腕を競ったものだ。
ところが、田辺プロがタバコをポイ捨てしているように見えると、翌20日ごろからツイッター上で指摘があり、釣りファンらの間で騒ぎになった。
田辺プロは、釣り雑誌などでゴミのポイ捨てなどを厳しく戒め、マナーの向上を呼びかける発言をしていた。それだけに、「もし本当なら残念だ」「バス釣りやってる人はマナーが悪いって思われちゃうな」「きちんと謝罪なり弁明なりお願いします」といった書き込みが相次いでいる。
「今後は、注意や指導を徹底させていきたい」
田辺哲男プロの行為について、クレハ合繊は10月1日、J-CASTニュースの取材に対し、シーガー営業部の担当者がこう説明した。
「本人から返答があり、実際にタバコがポイ捨てされていたと確認しました。ポイ捨ては、やってはいけない行為ですので、よろしくないことだったと理解しています。今後は、ゴミの取り扱いなどについて、注意や指導を徹底させていきたいと思っています」
バス釣りには、カメラマンも同行したが、はっきりと気づかなかったという。田辺プロが過去にもポイ捨てをしていたかについては、分からないとしている。
今回のことは、9月21日に動画の視聴者から指摘を受け、田辺プロに確認したうえで、この日のうちに削除したことを明らかにした。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)