日本では「逆」の動きも
前述の井上トシユキさんは否定的だ。
「結局はどこまで行っても、ネット番組を『放送』とするか『通信』とするかという議論になるかと思います。とはいえ、『影響力を考えれば放送に近い』と持っていこうとすれば、相当な『力技』になるでしょう。反発は大きいでしょうし、落としどころを作るのは難しいのではないでしょうか」
実際に日本では、むしろ「逆」の動きが起きている。たとえば、この春に持ちあがった「放送法」論争だ。放送・通信の融合を前提に、「政治的公平性」などを事業者に求める第4条を撤廃しては、という「官邸の意向」がスクープされたことをきっかけに、民放各局を含め、各界から激しい賛否が巻き起こった。
結局、反対論が相次いだことで消滅したが、規制の厳しい「放送」を、「通信」の側に近づけるという点では、韓国とは対照的な流れといえる。