大詰めを迎えたNHK連続テレビ小説「半分、青い。」で、ヒロイン親友の看護師が東日本大震災の津波で患者に寄り添って亡くなるというストーリーに、ネット上で賛否が分かれている。
「あの日の話を少ししてもいいですか?」。女優の永野芽郁さん(19)が務めるヒロインの鈴愛(すずめ)に、鈴愛の親友、裕子の夫がこう尋ねる。
「#半分青い」のほかに、「#半分白目」のハッシュタグも
2018年9月28日朝の155回目の放送では、裕子が震災で亡くなったことの真相が明かされた。
裕子の夫は、3月11日のあの日、病院にも津波が来たが、「裕子は、最後まで動けない患者さんに寄り添った」と明かした。裕子らは病院で患者を上へ上へと移動させることに追われたが、寝たきりの人や集中治療室にいた人もいたからだという。
裕子の遺品として、スマホが見つかり、壊れていたものの、録音部分は無傷だった。そこには、遺言のような裕子の声が残されており、夫は、鈴愛にもそれを聞かせた。裕子は、自分がいなくなっても強く生きるよう息子に呼びかけ、夫には「患者さんを置いて行くことできません」として息子を託した。鈴愛にも、自分の分まで生きて夢をかなえるよう呼びかけ...という内容だった。
「半分、青い。」は、視聴率が20%超えをキープしており、最終回の29日を前に関心も高まっている。そんな中でも、28日の放送については、ツイッター上などで特にホットな議論になった。
疑問や批判が多く寄せられているのは、看護師が患者に寄り添って死を覚悟するという内容についてだ。ツイッター上では、「#半分青い」のほかに、「#半分白目」のハッシュタグで様々な意見が書き込まれている。
真っ二つに割れる意見
「ユーコ、これってただの自殺やん」
「子供も夫もいて、生きようとしない。ホントに生きたくてもその方法が無くて亡くなった方だらけなのに」
「逃げて生き残った人を冒涜してるよな、逃げていいんだよ!」
「医療者の気持ちにも 配慮が足りない」
震災で家族を亡くして苦しむ人がまだ多数いるだけに、「今東北に住んでる民としては 笑えない」と地元とみられる人からの書き込みもあった。
一方で、あくまでもフィクションだとして、「事実が見たけりゃドキュメンタリー見たらいい」「それは賞賛されなくとも人間の姿ではないのか」「この世に完璧な人間などいないという事 こういう朝ドラがあってもいいじゃん」といった声も出た。
看護師のその後の行動まで描かれていないことから、「事情が詳しくわからないので、判断できないと思います」との指摘もあった。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)