まずやるべきは「自己分析」
いざ転職活動を始める時、インターネットで企業の口コミサイトを見たり、合同説明会に参加したりして情報収集する人は少なくないだろう。だが、板倉氏は「むやみに情報を集めるのは大きな間違いです」と指摘する。
「その前に『自己分析』を固めておかないと、情報の洪水に流されてしまいます。スキル、経験、管理系か営業系かといった業務の向き不向き、チームワークタイプか一人で進めたいタイプか。そういった自分自身の志向や特徴を自己認識した上で世の中の情報を見ないと、惑わされるだけです。実際は自分とマッチしていないのにそう思い込んでしまい、何となく耳当たりの良い情報に流されると、転職して後悔する可能性があります。
どのように自己分析をしたら良いかわからない方は、友人や同僚など、周りの人に『自分はどういうタイプか』と聞いてみるといいでしょう。それから、我々のような転職エージェントと話をするのもおすすめします。どういう人がどうやって成功したか、失敗したかというデータの積み上げがありますので、それに基づいてアドバイスできます」
企業の情報を得るには、「生の声」を聞くことが大事だという。
「企業のサイトでは、どの会社も素晴らしいビジョンを掲げていますし、近ごろでは働き方改革が注目を集めているため、働きやすさを打ち出している企業がとても多くなっています。良い人材を集めたいのですから当然ですね。しかし、そういった表向きの情報から、実際はどんな企業なのか知ることはなかなかできません。できれば志望する企業の現役の社員や元社員に直接お話を聞けるのが望ましいですが、なかなか難しいでしょう。転職エージェントでは各企業とのつながりが豊富で、転職した人材も引き続きフォローしていますので、採用担当者や転職した方の『生の声』に近い情報を提供できます」