「『ガバナンス強化』といいますが逆行していますよ」
二宮氏は、協会理事会が7月に決定した「全ての親方が5つの一門のいずれかに所属しなければならない」とのルールにも否定的な見解を述べた。貴乃花親方は、一門に入るには告発状の内容が事実無根であると認めることを条件とされた、としており、引退決断にも関わる取り決めとなっている。
協会側は、「ガバナンス強化」「一門ごとに支給する運営補助金の使途透明化」をルール設定の理由としているが、二宮氏は
「『ガバナンス強化』といいますが逆行していますよ。一門の力を強くしよう、一門を整備しようというのは、言ってみれば誰も一門に文句を言えなくなる。そうなれば(理事選挙の)票が読めます。これでは選挙をやる意味がなくなります。『アンチガバナンス』ではないですか? 内閣府から選挙制度変えろと言われますよ」
と批判。さらに、運営補助金の透明化についても、
「おかしいですよね。それぞれの親方は個人経営者ですが、決算報告書を出しています。これを全部精査すれば済む話ですよ」
と代替案を提示して見解を述べている。
こうした点から、
「『一門の強化』ありきで、後付けで理由を考えたように見えてしまう」
と協会に疑問を示していた。