ビール市場の低迷が続く中で、サントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」の出荷が好調だ。その背景にあるとみられるのが「泡」に着目したマーケティングだ。
泡には、口当たりを良くしたり味や香りを閉じ込めたりする役割があり、泡の良さはビールのおいしさに直結するともいえる。サントリービールでは、今年「神泡」をキーワードに、おいしさを訴求するプロモーションを展開しており、9月21日から23日にかけて東京・六本木ヒルズに専用バー「ザ・プレミアム・モルツ 神泡Bar」を開設。仕事帰りのビジネスパーソンや連休の観光客に向けて、「神泡」の魅力を訴求した。
苦しいビール市場の中で堅調な「ザ・プレミアム・モルツ」
ビール大手5社が18年7月11日に発表した18年1~6月期(上半期)のビール系飲料の課税済み出荷量は、前年同期比3.6%減の1億8337万ケース(1ケース=大瓶20本換算)で、上半期としては6年連続で過去最低を更新した。そんな中でも、好調なのがサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」だ。18年7~9月のメーカー出荷量は467万ケースを見込んでおり、前年同期よりも4%増える見通しだ。中でも伸びが大きかったのが缶で、同7%の伸びを見込んでいる。1~9月の累計でも、前年を上回る見通しだ。