配信に踏み切った理由は?
松任谷さんのようにミュージシャンとしてのキャリアが長く、現在でも第一線で活躍する「大物ミュージシャン」が配信を解禁する例が相次いでいる。
人気バンド「Mr.Children(ミスターチルドレン)」が18年5月10日からダウンロード販売とサブスクリプション配信を開始した。シンガーソングライターの椎名林檎さんも5月27日よりサブスクリプションでの配信を始めた。直近では9月1日よりシンガーソングライターの井上陽水さんがサブスクリプションを解禁させた。
日本レコード協会が発行する「日本のレコード産業2018」によると、CDなどフィジカルな音楽ソフトの売り上げは年々下がってきている。しかし、サブスクリプションといったストリーミング・サービスの売り上げは13年に31億円だったが、瞬く間に増え、17年には263億円まで膨らんだ。
こうした背景からサブスクリプションにおいて楽曲を配信しないミュージシャンの存在は「いつ配信されるのか」という注目を集めている。松任谷さんはサザンオールスターズやB'z、中島みゆきさんらと共に未配信ミュージシャンの筆頭格として取り上げられていた。
何故、今回配信に踏み切ったのかについては松任谷さんの公式サイト上で、松任谷さんの夫で音楽プロデューサーの松任谷正隆さんがコメントしている。今回、解禁された音源はすべてエンジニアのGOH HOTODAさんによるリマスタリングが施されている。これが大きな要因であったようで、
「今回、配信に踏み切れたのはエンジニアのGOHさんと知り合ったことが全てだと思います。GOHさんの配信用マスタリングはまるで3D眼鏡をかけて映画を見るみたいだったから」
と述べていた。
(J-CASTニュース編集部 大山雄也)