任天堂の「スーパーマリオ」シリーズに登場する敵キャラクター・クッパを女性化した「クッパ姫」という二次創作キャラが、ツイッター上で大ブームを巻き起こしている。
話題の発端は2018年9月20日のツイート。それからわずか数日で、多くの人気漫画家がイラストを投稿したり、コスプレに挑戦する人が出たり、同人誌の販売イベントが企画されたりするなど、爆発的な勢いで人気が広がっているのだ。
本家のクッパは、トゲの生えた甲羅を背負い、頭に2本の鋭いツノを生やした、怪獣のような悪役キャラ。これを美少女キャラ風に「変身」させたのが、いま話題のクッパ姫だ。
誕生のきっかけは、14日に発表された新作ゲーム「New スーパーマリオブラザーズ U デラックス」に登場するスーパークラウンというアイテムにある。
任天堂の公式サイト上では、「キノピコ」というキャラがこのアイテムを被ると、ヒロインのピーチ姫と良く似た「キノピーチ」に変身できる、と説明している。こうした設定をヒントにして、ある海外のネットユーザーが20日(日本時間)、
「クッパがスーパークラウンを被って、美少女キャラのように変身した姿」
を描いたイラストをツイッターで公開。これが、日本のユーザーの間で「クッパ姫」と名付けられ、急速に注目を集めることになったのだ。
実際、23日夕方頃から翌24日夜にかけて、ツイッター上での流行語を表す「トレンド」欄にはクッパ姫というワードが登場。ブームの発端となった海外ユーザーの投稿は、7万7000件以上のリツイート、17万3000件超の「いいね」を記録している(25日15時現在)。
オリジナルのイラストを投稿する動きも盛んで、イラスト投稿サイト「Pixiv」には、23日から25日昼までのわずか2日半の間に、クッパ姫を描いた作品が1400件以上も投稿されている。
そのほか、「アイシールド21」「ワンパンマン」などの作画で知られる村田雄介さんや、「ポプテピピック」の大川ぶくぶさんら、多くの人気漫画家もブームに参戦。クッパ姫を描いた自作イラストをツイッターに投稿している。
さらにツイッター上では、衣装を作ってコスプレに挑戦する女性ユーザーや、オリジナルのフィギュアを作り始めるユーザーの姿も。また、クッパ姫をテーマにした同人誌の販売イベントを企画し、参加を呼びかける動きもある。
ただ一方で、「クッパ姫」はあくまで非公式の二次創作キャラ。そのためツイッター上などでは、「任天堂はこの盛り上がりにどう対応するのか」「問題視されてもおかしくない」と危惧するような声も広がっている。
そこでJ-CASTニュースは25日昼、任天堂の広報担当者に今回のクッパ姫ブームについてコメントを求めたが、
「インターネット上の書き込みなどに関しては、コメントは控えさせていただきます」
とのことだった。