「家に猫がいます」と書かれた1枚のステッカーをめぐって、ツイッターで議論が起きた。これ、自動車用なのだ。
自宅の猫の存在を、運転中に周囲に知らせる意味はないだろうということで、「ネタ商品」との見方が広がった。だが、実は「もしもの時に備えたもの」といった解釈をするユーザーもいる。制作者にステッカーの意味を聞いた。
「面白いものとして制作」したが...
ツイッターに写真が投稿されたのは2018年9月9日。乗用車のバックドアに、「家に猫がいます」と書かれたステッカーが張られている。黄色と黒という注意を喚起させるカラーリングが施され、猫のシルエットが描かれている。
「ネタ商品」だろうと猫好きの間などで拡散されたが、翌10日に別の見解が示された。それは、このステッカーが張ってある車が事故に遭い、運転手が意識を失ったら、家の猫を保護してほしいという意思表示、というもの。もしもの時の備えというわけだ。まったく異なる解釈だが、こちらの投稿も拡散。「実際のところどういう意味が込められているのか?」と注目を集めている。
このステッカーは、Amazonなどの通販サイトを通じて販売されている。J-CASTニュースが16日、この「家に猫がいます」と書かれた車用ステッカーを制作する「kakuo gadgets」の担当者を取材すると、「当初の意図としては面白いものとして制作しました」と明かす。ネタ商品として生まれたのだ。
だがインターネット上で話題になり、上記の「万が一の備え」という解釈に限らず、「家に猫がいるのだから、安全にこの車を家に帰さなくてはいけないというような煽り防止」「自宅の玄関扉に張ることによる、猫の飛び出し防止」といった多様な見方がされるようになった。こうしたネット上の流れを見てきた担当者は、
「当初、このような視点は私にはなかったため、見る人によってここまで解釈が変わる商品はないんじゃないだろうかと思うほど驚きました」
と意外な展開に驚きを隠さない。