「障害者を雇用していない人々にまともな政策が打てますか」 水増し問題が、単なる「ごまかし」で終わらない理由

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「『延べ人数』を出すと、何万人になるのか」

   障害者雇用が義務化された1976年から、つまり42年間にわたって水増しが恒常的に行われてきたことが、今回指摘されている。初瀬氏は気になることが2つあるという。

「1つは『延べ人数』です。今この時点で3460人ということですが、毎年の水増し数を足し合わせて『延べ人数』を出すと、一体何万人になるのか。どれだけごまかしてきたんだ、というのを明らかにすべきです。たとえば3460人雇用していない状態がそのまま3年間続いていれば、延べ1万人以上の障害者雇用が奪われていたことになります。毎年面接を受けて落ちた人もいるでしょう。やり切れないですね。

もう1つは、『なぜこれだけの数の機関に広まってしまったのか』。障害者と確かめるには、基本的に『障害者手帳』という明確な方法があるんです。だから機関ごとにチェック機能がはたらけば、ここまで蔓延しないはず。原因を突き止めてほしいですね。

省庁も人手不足で、障害者の採用に人的コストを割けない現状があるかもしれません。そういう時こそ民間の力を借りていけばいいと思っています」
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