北海道生まれのマスコットキャラクター「まりもっこり」が、最大震度7を観測した地震の影響で宿泊施設のキャンセルが相次いでいることを受けて、観光客に向けた「お願い」をブログにつづった。
2018年9月6日の地震発生から1週間。報道によれば、これまでの宿泊キャンセルは少なくとも50万人にのぼり、被害額は100億円を超える見通しだという。こうした観光への打撃を心配して立ち上がったのが、まりもっこりだった。
観光打撃「予想以上かも」
まりもっこりは05年、阿寒湖(釧路市)のマリモと、股間の「もっこり」を掛け合わせて生まれたキャラクター。名前通りの特異なフォルムと、どこかいやらしそうなタレ目の表情でお馴染みだ。
そんなご当地キャラが、地元で起きた大地震を受けてメッセージを発信した。9月13日に「ボクからのお願い」と題してブログを更新し、
「地震発生から1週間が経ち、まだまだ被災地域では大変な日々が続いております。しかし、少しずつ前に進んでおります」
と報告。食品不足について「日々解消されております」とし、電力の問題についても「節電をしているところは多くなっておりますが ちょっと暗いけど特に支障がない地域もたくさんあります」と伝えた。
だが、こうした北海道の現状を伝えた後で、まりもっこりは「なのですが...」と切り出し、
「残念なことに、宿泊施設のキャンセルが増えております。温泉地や観光地に人がいない...飲食店にも人がいない...こうなることは予想はできてましたが、予想以上かもしれません」
と観光への打撃が深刻なことを説明。そして、
「ご存知の通り北海道は デッカイドー です。被災地域以外は元気なのです。その元気な地域が元気じゃなくなると、支えられなくなってしまいます。それだけは避けたい」
と訴えたのだ。
「宿泊するなら今ですよ!!」
まりもっこりは続けて、道外の観光客に向けて「この機会に、有名すぎて行ったことない場所、いつも混雑して避けていた場所 そういうところへ是非行ってみてください」とアピール。その上で、
「道外で開催中の北海道物産展も賑わっているようですね。元気な人は、元気でいないとね ボクからのお願いでした」
とブログを結んだ。
そのほか、まりもっこりは13日のツイッターでも、道内で宿泊キャンセルが相次いでいるというニュースを紹介しながら、「道内各地の宿泊施設に空きがあります。宿泊するなら今ですよ!!」。14日の投稿では、
「北海道は美味しい物がいっぱい!!正直、ボクも食べたことない物がいっぱいw ってことで道内の飲食店の皆さん、美味しい写真をアップして全国に北海道は元気だよ!!って伝えてみませんか?」
とも呼び掛けていた。
このように、復興に向けて発信を続けるまりもっこりの姿勢には、北海道民をはじめ各地のユーザーから称賛の声が続々。ツイッターやネット掲示板には、
「元気な人は元気に!ほんとそうですよね 節電で町並みは少し暗いけど、気持ちまで暗くなる必要はありません」
「優しさに感動してます 復興支援は寄付金だけではないですよね!」
「まりもっこりの北海道愛に胸が熱くなる」
といった書き込みが相次いでいる。