JR東日本が発売するプリペイドICカードの「Suicaカード」。ここに描かれているマスコットキャラクターのペンギンのグッズ専門店「Pensta(ペンスタ)東京店」が閉店する。
「Suicaのペンギン」として親しまれるキャラクターの専門店の閉店に熱狂的なファンは閉店に反対して、署名活動を行うなど波乱を呼んでいる。
「ガチブルーな朝です」
閉店が告知されたのは2018年9月10日。張り紙で知らされて、施設の工事に伴い、24日をもって閉店するという。
Suicaのペンギンは、交通系ICカード「Suica」とその関連キャンペーンなどのマスコットキャラクターだ。元々は絵本作家の坂崎千春さんの作品に登場したペンギンだったが、Suicaの展開に伴いイラストが採用された。モデルはアデリーペンギン。マスコットキャラクターとしての人気は高く、グッズ展開やホテルのコラボルームが誕生するなどしている。
ペンスタ東京店は東京駅八重洲南口改札内に位置しており、ペンギングッズに特化した専門店として、10年に開店した。この店舗でしか手に入らないグッズがあり、店舗もペンギンだらけになっており、ファンにとってはたまらない場所だ。
ペンギングッズ自体はオンラインショップ「JRE MALL」や同じ東京駅内などにある鉄道グッズを販売する「TRAINIART(トレニアート)」などで取り扱われている。しかし、専門店がなくなることは大きなダメージのようで、ファンからは、
「東京駅のペンスタが閉店と聞いてガチブルーな朝です」
「可愛らしいお店だったのに、閉店なんて寂しいです」
といった反応がツイッターに寄せられていた。
また、有志によって署名サイト「Change.org」で「SUICAペンギン関連グッズ専門店『ペンスタ』を残しましょう」と、閉店に反対する署名活動まで始まった。
9月12日昼、J-CASTニュース編集部の記者が実際に店舗を訪れた。平日にも関わらず5人程度がおり、それで混雑している印象を受けるほどの広さだった。
「現在のところ代替店は考えていない」
また同じ日、店舗を運営するJR東日本リテールネットの営業戦略部の広報に話を聞いた。
張り紙にあった閉店の理由について詳しく聞くと、
「JRの方で高架橋の耐震補強を行うのに伴って店舗の営業に支障が出る」
という。
ツイッター上のペンギンファンが代替の店舗を求めていることには、
「現在のところ代替店は考えていない。全くの未定」
と回答した。グッズそのものは、取り扱い店舗が他にもあるが、JR東日本リテールネットが運営するものに限って言えばペンギングッズの専門店はペンスタ東京店のみ。
店舗の閉店に反対する署名活動が行われていることについても聞いたところ、「駅の工事によるもので今後どうなるかは分かっていない」としつつ、
「声があることには感謝したい」
とコメントしている。
熱心なファンからの声が相次いでいるが、店舗の運営自体が好調だったのか。具体的な数字は出せないものの、
「ファンの方が多く来ていただいたことは知っている」
また、閉店に際してのフェアウェルイベントや特別な企画を用意しているかについては、「現在のところ未定」とのことだった。
(J-CASTニュース編集部 大山雄也)