「さらばブルガリア」「僕らはブルガリアを忘れない」――。とあるニュースが報じられた後、SNSではこんな投稿が相次いだ。ツイッターでは「ブルガリア」がトレンド入りまでした。
スポーツの国際試合が行われたわけでもヨーグルトの新商品が発売されたわけでもない。プロ野球・巨人の杉内俊哉投手(37)の引退を受け、「ブルガリア」が連呼されたのだ。
「利き手はやめろブルガリア!」
杉内投手が今季限りで現役を引退することになった。2018年9月12日、各メディアが報じた。
通算316試合に登板し、142勝77敗、防御率2.95。02年に三菱重工長崎からダイエー(現ソフトバンク)に入団し、球界屈指の左腕として活躍した。12年には巨人に移籍し、3年連続の2ケタ勝利でリーグ3連覇に貢献。しかし、15年オフに受けた股関節の手術などの影響で、近年は1軍のマウンドから遠ざかっていた。
ブルガリアとは、04年に起きた前代未聞の事件を指す。6月1日のロッテ戦で2回7失点と大乱調だった杉内投手は、自分のあまりの不甲斐なさにベンチを殴打し両手の小指を骨折した。
その際、チームメイトだった城島健司捕手が「利き手はやめろブルガリア!ブルガリア」と叫んだとの記事が一時流れ、当時「ブルガリア事件」としてネット上で語り草となった。