吉田輝星はプロで通用するのか 過去の超高校級投手と比較すると...

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球数の多さと制球難が課題か

   一方で制球難を指摘する声もある。吉田は決してコントロールが良い投手ではない。それは今夏の甲子園で投じた球数が如実に物語っている。6試合に登板(5試合完投)して投じた球数は実に881。決勝戦は5回でマウンドを降りたが、一試合平均146球を投じた。これは無駄球が多い証拠でもある。高校生相手には三振が奪えたコースを外れた高めのボール球はプロでは通用しない。この制球難を克服しないかぎりプロでの成功はないだろう。

   プロは速球だけでは通用しない。夏の甲子園で史上最速を記録した2人の投手のプロ入り後の成績はどうだろう。まずは2007年大会で155キロを記録した佐藤由規(仙台育英→東京ヤクルトスワローズ)。入団3年目に12勝をマークし、将来を期待されたが、肩を痛めたこともありその後の成績は芳しくなく、昨シーズンは3勝5敗に終わっている。また2013年大会で同じく155キロを記録した安樂智大(済美→東北楽天イーグルス)は、プロ入り後、故障が続き2017年までの3年間でマウンドに上がったのはわずか26試合。プロの厳しさに直面している。

   ただ、松坂大輔(中日ドラゴンズ)、田中将大(ヤンキース)、大谷翔平(エンゼルス)ら3人がメジャーに羽ばたいたのも事実。今夏、超高校級投手の仲間入りを果たした吉田が、スカウトの予想通りにプロで通用するのか。まずは今秋のドラフト会議に注目が集まる。

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