顧問辞任に宮川側代理人「逆じゃないか」 第三者委トップ「公平性」問題、なお波乱?

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   日本体操協会内のパワハラ問題を調査する第三者委員会の人選をめぐり、動きがあった。告発した選手側の代理人が、公平性に欠けるとして、メンバーの一新を求める文書を協会に提出した。

   一方、委員長の岩井重一弁護士は、「公平性に欠ける」との指摘を受ける原因となった企業の顧問弁護士を辞任した。しかし、代理人は「(辞任する役職は)逆ではないか」と、引き続き問題視する姿勢を示している。

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「辞任したからといって影響がなくなるわけじゃない」

   体操女子リオデジャネイロ五輪代表、宮川紗江選手が、塚原光男・協会副会長と千恵子・女子強化本部長の夫妻からパワハラを受けたと訴えている問題で、宮川選手の代理人、山口政貴弁護士は2018年9月10日、調査にあたる第三者委の人選について、公平性に欠けるとして、協会に対し人選を一新するよう求める文書を提出した。

   山口弁護士が問題視するのは、第三者委の委員長である岩井弁護士が顧問弁護士を務める会社(ブロードリンク)は、朝日生命が株主となっているという点だ。塚原夫妻が朝日生命体操クラブの運営を同社から委託されており、山口弁護士は10日、テレビ局などの取材に答え、

「こういう状況下ですと、朝日生命という名前が出てくると、『う~ん』と一歩引いて考えちゃう訳です」

と、文書提出の理由を説明した。第三者委の他のメンバーの中にも、朝日生命ビル内に事務所を構えている弁護士がいる。

   一方の岩井弁護士は同じ日、ブロードリンクの顧問弁護士を辞任した。会社サイトで発表した。発表文によると辞任は10日付で、理由は書かれていない。

   岩井弁護士の辞任について、山口弁護士は10日午後放送の「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)で、

「顧問弁護士を辞めるよう求めていたわけではない。辞任したからといって影響がなくなるわけじゃない。(辞任する職は)逆じゃないかな、と思います」

と、第三者委の委員長職の方を辞めるべきではないか、との認識を示した。

J-CAST取材には影響を否定

   同じ感想を持った人も多いようで、ツイッターには

「辞任すべきは第三者委員会の方じゃないかな?」
「顧問弁護士には後から戻れるんだし、辞めるのは第三者委の方じゃね?」

といった指摘が相次いだ。中には、

「辞任した事は良いことだと思いますが、全ての疑惑を払しょくは出来ないと思います」

と、一定の評価はしつつ懸念は残るとの考えを示す声もあった。

   岩井委員長の就任(5日発表)をめぐっては、バルセロナ五輪銀メダリストの池谷幸雄氏が7日、「ひるおび!」(TBS系)で

「少しでも関わり合いのある人が入ったら絶対おかしいでしょう」
「(第三者委の)トップなので、これでいいのかとすごく疑問です」

と不信感を表明していた。

   こうした指摘に対し、岩井弁護士は7日、J-CASTニュースの取材に応じ、

「日弁連のガイドラインに基付き、独立した立場で進めるという合意書を交わしています」
「私は選手ファーストで考えています」
「全く独立した立場で調査しますので、ご安心頂きたい」

などと答えていた。

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