返済期限切れ1兆円! 赤信号が点滅し始めた中国クレジットカード

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   中国の決済サービスの代表的存在であるスマートホンのWeChatペイ、アリペイは基本的にお金をチャージしてから使うものだ。なんでも「前金」の中国では、個人信用システムがほとんどなく、クレジットカードはほとんど使われないと思われてきた。

   しかし、中国でもここ数年、クレジットカードが若者の中では流行し始め、気前よく使うものの、「債務」という意識が薄く、返済に苦しむ人も多くなってきた。住宅ローンがそれほど高くない中国で、クレジットカードが若者を苦しめている。

  • 中国で発行されているクレジットカード(編集部で一部修正)
    中国で発行されているクレジットカード(編集部で一部修正)
  • 中国で発行されているクレジットカード(編集部で一部修正)

債務不履行になれば飛行機のチケットも買えない

   中国人民銀行(中央銀行)は、2018年第2四半期の決済システムの運営状況を8月21日に発表した。それによると、クレジットカードの返済期限を半年以上超過している借金総額は756億元(約1兆2000億円)に達していることが明らかにされた。

   5年前の2014年は357.64億元(約5700億円)だったから、現在は2倍になっている。2010年の76.86億元(約1300億円)に比べれば、10倍近くに膨らんだ計算だ。

   現在、中国では、クレジットカードの債務の返済日到達後、大手カード発行銀行は3日間の猶予期間(一部の大銀行は設定していない)を設けていて、3日を越えると、中国人民銀行の信用調査ブラックリストに載ることさえある。そうなると、個人が借りる次のローンに影響するだけでなく、高速鉄道や飛行機のチケットを買う場合にも支障が出てくる。

   さらに3カ月を超過すると、刑法に触れ、収監され、クレジットカード詐欺罪で有期から無期の懲役刑を科せられる可能性もある。現実にはこうしたリスクを冒す人はごくわずかだろうが、クレジットで消費した金額を返済できない人々が急速に増加しているのも事実だ。

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