素材メーカー、M&Aで「クルマ」に迫る  好調、旭化成 株価は年初来高値更新

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決算好調、年初来高値の更新続く

   じつは、旭化成はEVなどに使われるリチウムイオン電池のセパレータをすでに手掛けている。電池の材料は大きく、正極材と負極材、セパレータ、電解液の4つに分かれ、同社はこのセパレータが強みだ。セパレータは、リチウムイオン2次電池の正極と負極を絶縁する目的で使われるもので、旭化成はシェア50%を占め世界一(日本政策投資銀行調べ、2013年版)という。

   これを武器に、すでにEVメーカーと共同でコンセプトカーの開発などの自動車事業を進めており、2025年度の自動車分野向け売上高を、15年度との比較で3倍となる約3000億円を目標としている。

   2018年8月2日発表した19年3月期第1四半期(18年4~6月期)決算は、売上高が前年同期比9%増の4897億円、純利益が21%増の364億円で、ともに第1四半期としては過去最高を更新した。ケミカルや医薬・医療などが大幅増益となった。

   第2四半期(7~9月期)累計の売上高予想は従来の1兆370億円から1兆450億円(前年同期比8%増)に、純利益予想も625億円から785億円(11%増)にそれぞれ増額。この上方修正を受けて、株価も1月9日につけた上場来高値を約7か月ぶりに更新した。

   8月30日にはさらに高値を更新し、1653円を付けた。年初来安値が1260円(2月6日)だから、393円(76.2%)上げたことになる。直近の9月7日は前日比7円安の1565.5円だった。

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