素材メーカー、M&Aで「クルマ」に迫る  好調、旭化成 株価は年初来高値更新

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旭化成 米セージ買収のねらいは?

   そうしたなか、旭化成は自動車内装材などを製造する米国のセージ・オートモーティブ・インテリアズ(サウスカロライナ州)を、7億ドル(約791億円)で買収すると2018年7月19日に発表した。発表資料によると、同社の株を保有するクリアレイク・セージ・ホールディングスから現金で取得。純有利子負債を含めた買収価格は10億6000万ドル(約1100億円)にのぼる。買収の目的を、クルマの電動化や自動運転などの新しい技術の登場で、自動車分野向けの事業は「大きな成長機会」が見込めるとした。

   米セージは、米国のほか、イタリアやポーランド、ブラジル、中国などに生産拠点がある。自動車内装材に用いる繊維製品の開発と製造販売を手掛け、シートファブリック市場では世界トップのシェアを有する。

   旭化成は、もともと米セージに人工皮革を納入するなどの取引があった。同社は16年から独デュッセルドルフ市とその近郊に関連拠点を相次ぎ開設。買収で欧米の自動車メーカーや部品メーカーとの距離を縮め、取引のパイプを太くすることで、今後の海外展開や素材メーカーの強み生かした提案を推進していく。

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