パチモンから覗く中国・深セン 「Supreme姿のクリリン」から「親指サイズ携帯」まで

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   同じフロアで見つけたのは、「L8STAR」なるブランドの携帯電話「BM10」である。携帯研究家の山根康弘氏がすでに紹介している通り、デザインはノキアの復刻版「3310」とうり二つである(別の売り場ではノキアのロゴが入った同型機を見かけた)。

   が、このBM10がすごいのは縦幅68mm――成人男性の親指ほどのサイズという点だ。これでBluetoothにも対応し、スマホとひもづけて受信機代わりに使うこともできる。パチモンといえばそれまでだが、「超小型化」という突き抜けた改変の結果、少なくとも大手メーカーには「ありえない」製品となった。

   深センが中国政府により経済特区に指定されたのは、1980年のことだ。それから40年弱。2018年8月にはファーウェイ・ZTEが米政府から締め出され、同じ月には「テンセント・ショック」が世界的な混乱を招くなど、深センから誕生した国際企業たちは今、岐路に立たされているようにもみえる。

   そんな中でも、野放図に売られ続けるパチモンたち。中国語ではパチモンを「山寨(ゲリラ)」と呼ぶが、まさに非正規軍的なエネルギーが、まだ深センには漂っている。

(J-CASTニュース編集部 竹内 翔)

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