「カレーハウス CoCo壱番屋」で新しく販売された期間限定商品について、料金を過大に請求していた可能性があるとして、その分を返金すると発表された。
トッピング料金を誤って追加してしまったというが、なぜこんなことが起きたのだろうか。
890円のところを1270円も支払わされていた
この商品は、肉をほぐして混ぜるチキンが1つ乗っている「スパイスカレー THE 骨付きチキン」で、2018年9月1日に890 円(税込)の価格で店での取り扱いが始まった。11月末までの限定販売だ。
ところが、カレーハウス CoCo壱番屋を展開する壱番屋は6日、一部店舗で代金の誤請求があったとお詫び文をホームページ上に載せた。
それによると、注文を取る小型入力端末のハンディターミナルを操作する際の店のミスで、トッピングの「骨付きチキン」380円(税込)を余分に請求していたケースがあることが分かった。つまり、「スパイスカレー~」だけを頼んだのに、1270円をも支払わされていた客がいることになる。
誤請求分については、レシートなどで確認できれば、食事した店で骨付きチキン分380 円を返金するとしている。
壱番屋の広報担当者にJ-CASTニュースが7日に聞いたところでは、ミスした可能性があるのは、全国1263店のうち、同日現在で、その1割強になる177店に上る。返金対象になる客は、400人余ぐらいいるという。
誤請求の発表が新聞各紙に報じられると、一部で不正確な報道もあって、一体何が起こったのかよく分からず頭が混乱した、と訴える人がネット上で続出した。
2つのパターンの勘違いがあった
「元々、骨付きチキン込の値段だったのに、別に料金取ってたってことなのか それとも、もう一個、別料金で勝手に追加してたのか」「チキン2個のパターンもあったのか?」
といったことだ。
壱番屋の広報担当者によると、店員が持つハンディターミナルでは、今回の商品は「スパイスC」というキーになっていた。「C」とは、チキンの頭文字だという。本来なら、これだけでチキンが1つ乗っていることになる。
しかし、「骨付きチキン」というトッピングのキーも別に作ったため、商品の注文があったときは、両方のキーを操作しないといけないと勘違いした店のミスが多かったらしい。このため、チキンは1つしか乗っていなくても、1270円を過大請求してしまっていた。
実は、少ないながらも、もう1つ別のケースもあった。チキンがなんと2つも乗っていたケースだ。この場合、「スパイスC」だけでちゃんとチキンがつくことを厨房担当者などは認識していたが、接客する店員が上記の勘違いをして「骨付きチキン」のキーを押してしまった。つまり、客の意思に反して、店員が勝手にトッピングを付けた形だ。このケースでは、1270円の料金は合っていたことになる。
チキン2つの場合はケースバイケース
「チキン2つも注文できるように、トッピングの単品キーを設定しました。このため、操作が分かりづらくなってしまったようです」(広報担当者)
料金を誤請求されたケースでは、客が気づいて訂正することもあったというが、ほかのトッピングを追加したり、2人以上で来たりして気づかなかったことが考えられるという。客の意思に反してチキン2つになったケースについては、ケースバイケースで返金するとしている。
料金の誤請求は、9月3日に店から申し出があったことから、他店の調査を進め、ある程度の想定ができた段階で発表したと広報担当者は説明した。
なお、返金対応したケースは、7日昼過ぎ現在で、報告が上がっている分は10件弱に留まっているという。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)