「所得主導成長」政策に8割が賛成の理由
8月31日にギャラップが発表した8月第5週(8月28~30日)の結果でも同様だ。支持率は前週比3ポイント減の53%で、不支持率は5ポイント増の38%。支持率は最低、不支持率は最高を更新した。
支持する理由を複数回答で聞いたところ、上位は「北朝鮮との関係改善」(14%)、「庶民のための努力/福祉の拡大」(11%)など。不支持の理由は「経済/民生問題の解決不足」(41%)、「対北朝鮮関係/親北朝鮮傾向」(10%)、「最低賃金引き上げ」(9%) といった具合で、経済経済が足を引っ張っていることが分かる。
ただ、「所得主導成長」の是非については、「賛成」が60%に対して「反対」が26%と回答している。一見矛盾するかのように見える結果だが、ギャラップでは
「所得主導の成長政策には賛成が優勢だが、現政権の経済・雇用労働政策評価には否定的だ。つまり、政策の方向性に対する賛否と政策の効果は分離して見る必要がある」
と解説。この政策には多数の副作用が指摘されているとして、
「『所得主導の成長』の目指すところは、最終的には経済成長であるため、いくつかは、これ(副作用)を積極的に受け入れた可能性もある」
とも説明している。今後の経済成長への期待を込めた「賛成」80%ということのようだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)