池谷さん、勧誘は「確実にあったと思います」
宮川選手が代表合宿中の7月20日、塚原強化本部長の付き人から「今後速見コーチとは練習できなくなる」と言われ、21日には「朝日生命の寮も1つ空いているから、そこを使ってもいいのよ」「朝日生命も近いし(塚原)本部長もいる」と専任コーチの電話番号を渡された――。
本人は8月29日の会見で、そう説明していた。塚原強化本部長から勧誘を受けたわけではないが、朝日生命に自身を入れようとしているように感じたとし、「最初から速見コーチの過去の暴力を理由に、速見コーチを排除して朝日生命に入れる目的なんだと確信に変わりました」と訴えた。
だが、塚原強化本部長は31日に発表した文書で「朝日生命体操クラブへの加入を勧められたとご主張されておりますが、この点についても真実と異なります」と否定。「私たちは、宮川選手に関して、一切、勧誘を行っておりません」と主張した。
こうして双方の意見は真っ向から対立しているが、先の山口氏と同様の見方を示した評論家も。バルセロナ五輪銀メダリストの池谷幸雄さんは9月2日放送の情報番組「真相報道 バンキシャ!」(日本テレビ系)に生出演し、「引き抜き」疑惑について
「あったと思います。引き抜かれた選手のこともよく知っています。移籍が多いクラブは非常に少ないので、勧誘はあったと思います」
と改めて持論を展開。その上で、
「(宮川選手が)中学ぐらいから、コーチと2人で朝日生命に来いと言われたと聞いている。確実にあったと思います。なかったって言うのは難しい」
と述べていた。