「複数の企業と提携について協議」
今回の決算発表後、パイオニアの経営への不安感が一気に広がり、外部からの支援の観測が飛び交い、8月9日、日経の報道を受け、「カルソニックカンセイを含め複数の企業と提携について協議している」と発表した。
外部資本を受け入れ、車載機器などを開発するための資金確保を図るということだが、具体的には、まず自動車メーカー向けカーナビなどのてこ入れが待ったなしだ。その先にあるのが自動運転で、車の「目」となるセンサーや、自動運転に欠かせないデジタル地図データなどの蓄積を生かすためにも、資金が必要になる。
スポンサー候補のカルソニックカンセイは運転席周辺の内装製品や電子部品などを扱っており、カーナビを主力とするパイオニアとの相乗効果が見込めるというのが一般的な評価。同社は日産自動車の子会社だったが、ゴーン革命の中で切り離され、2017年3月に米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)傘下に入っており、パイオニアがカルソニックカンセイの力を借りる場合、どこまで独自性を維持していけるか、行方が注目される。