受診まで「半年以上かかった」→男女とも4割超
同600人のうち、不妊治療を受けた人(男性136人・女性121人)に「もっと早く受診すればよかったと思ったことがあるか?」をたずねると、「思った」と答えたのは男性62.5%、女性68.6%と、いずれも6割を上回る結果になった。受診をためらったことを後悔している人は少なくない。
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また、不妊症を疑ってから受診するまでに「半年以上かかった」のは、男性43.7%、女性46.5%だ。特に女性を年代別にみると、20代は38.6%、30代は43.4%、40代は55.4%と、年齢が上がるにつれて増している。
なぜ受診までに時間がかかるのか。不妊症を疑ってから受診までに3か月以上かかった人に聞くと、男女ともに最も多かった2つの理由は、「子どもを授かるのは自然に任せたかったから」(男性60.1%、女性63.1%)、「費用がかかるから」(男性26.1%、女性39.0%)だった。しかし次に多いのは、女性が「良い病院が分からなかったから」(27.7%)に対し、男性は「自分が不妊だと認めたくなかったから」(20.3%)。男性には心理面で受診をためらう傾向があるようだ。
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では、不妊治療で重視するポイントは何か。男女ともにトップ3は同じで、2高1低の「高効果」「高安全」「低価格」であった。「効果=妊娠確率が高い」(男性80.9%・女性86.0%)、「安全性が高い(副作用が少ないなど)」(男性68.4%・女性73.6%)、「治療費が安い」(男性54.4%・女性65.3%)の順となった。
厚生労働省の人口動態統計によれば、日本の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの平均数)は、15年の1.46から、16年は1.44、17年は1.43と2年連続で下がっている。不妊に悩む人が少なくない今、社会全体で妊活や不妊への理解を深め、ライフプランを語り合える世の中になっていくことが大切なのではないだろうか。さらに、妊娠、出産、子育てと続いていくライフプランをデザインしやすくするためには、ファミリー・フレンドリーな社会の実現も必要であろう。ファミリー・フレンドリー、そして妊活支援がさかんになる社会を応援していきたい。
【参考データ】2017年に実施した第1回の調査結果
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