アジア大会陸上男子100メートルで、自己ベストタイの10秒00で銅メダルを獲得した山県亮太選手(26=セイコー)の快走を受け、名前が1文字違いのお笑いコンビ「南海キャンディーズ」山里亮太さんに勘違い(?)のお祝いメッセージが殺到した。
山里さんは軽妙なボケを交えつつ、「(祝福の言葉は)山縣亮太選手に送ってください」と日本選手団主将に敬意。すると山県選手がこれに反応した。
「おめでとうというたくさんの言葉ありがとうございます」
男子100メートル決勝は2018年8月26日に行われ、追い風0.8メートルの中、9秒91のアジア記録をもつ中国の蘇炳添(ソ・ヘイテン)選手(28)が9秒92で優勝した。山県選手は2位に入ったカタールのT・オグノデ選手(24)と同タイムながら、着差ありで3位だった。
1000分の1秒まで発表されたタイムは、オグノデ選手が9秒995、山県選手が9秒997という僅差。コンマ3ケタは切り上げとなるため、桐生祥秀選手(22=日本生命)の9秒98に続く日本人史上2人目の9秒台は幻となったが、紙一重のところまで肉薄した。
この激走後、ツイッター上で思わぬ脚光を浴びた人物が山里さん。名前が1文字違いなだけに、ファンから「銅メダル おめでとうございます」「惜しくも銅メダルでしたね!でも素晴らしいです!」といった、ツッコミ待ちとみられる「祝福」のリプライが殺到している。
異変に気付いた山里さんは27日朝に反応し、
「皆さま、銅メダルおめでとうというたくさんの言葉ありがとうございます。自分の中で、いったい何が銅メダルなのか?考えてみました...他人を妬む心...競い方が分からない...他には...ない...」
と、アスリートさながらに言葉をつづったかと思えば、
「そして、思いました、その言葉は見事素晴らしい銅メダルを獲得された山縣亮太選手に送ってください」
とメダリストを祝福した。
「私、勝手に誇らしい気持ちに」
さらに続きがある。レースを終えた山県選手本人が、この山里さんの投稿をリツイートしたのだ。リプライを送ったわけではないが、お互いがツイッター上で反応し合う格好となっている。
2人は実際にツイッター上で言葉を交わしたことがある。山県選手が1日、代表合宿に臨むことを投稿した際、山里さんは「いつも素晴らしい記録を出されたあとの記事で、私、勝手に誇らしい気持ちにならせてもらっております!!! #一字違い」と反応。これに山県選手も「ありがとうございます!」と応じるやり取りがなされていた。
29日には男子4×100メートルの予選が行われる。山県選手はツイッターで「気持ちを切り替えて、リレーも頑張ります」とつづっていた。