宮崎県川南町の徳弘美津子町議が、県内で活躍するご当地ヒーロー「天尊降臨ヒムカイザー」の素顔をフェイスブックで晒してしまう騒動があった。
子供たちの夢を壊しかねない町議の行動に、ヒーロー側は「大変ショックを受けています」「失望感でいっぱい」と落胆を隠さない。一方の徳弘氏はJ-CASTニュースの取材に、「深い意味はなく、軽率な投稿だった。本当に申し訳ない」などと謝罪した。
「宮崎への失望感でいっぱいです」
天尊降臨ヒムカイザーは、宮崎県内で大活躍中のご当地ヒーロー。地元局の「MRT宮崎放送」で特撮ドラマが放送されたり、冠ラジオ番組を持っていたりと、宮崎の子供の間では広く知られた存在だ。
そんなヒムカイザーの「素顔」が、地元町議の手によってネットに晒された。
徳弘氏は2018年8月20日のフェイスブックに、宮崎市内で18日に行われたイベントを訪れた際の出来事だとして、
「オープニングセレモニーの直前のステージ前ではヒムカイザーの立ち回りの練習を3人のお兄さん達がされていました。ふ~ん、この方々がヒムカイザーなんだね」
と投稿。あわせて、ステージ前に立つ3人の男性の姿を映した写真をアップしていた。
こうした町議の行動に、ヒムカイザー側が憤りを露わにした。公式ツイッターで20日夜、ファンから連絡を受けて徳弘氏のフェイスブックを確認したとして、「このような行動に大変ショックをうけています」と報告。
徳弘氏の投稿には、近隣の町議からも面白がるようなコメントが寄せられていたとして、
「『宮崎のこども達に夢と希望と郷土愛を』と活動を続けて参りましたが、地元議員の方々にこのような投稿、コメントをいただき、私たちの活動を考え直す時が来たと考えております」
と落胆の色を隠せず。さらには、
「得体の知れない喪失感でいっぱいになり、このような投稿をさせていただきました。今はただ、宮崎への失望感でいっぱいです」
とまでツイートしていた。
徳弘氏「自分の馬鹿さ加減に呆れています」
こうしたヒムカイザー側の投稿を受けて、ネット上には「こういうのはすごく悲しい」「なんでこんな夢壊すようなことを...」など徳弘氏を批判する書き込みが殺到。いわゆる、炎上騒ぎとなった。
その後、徳弘氏は20日深夜までに問題の投稿を削除。翌21日にはフェイスブックで、
「私の心ない投稿でヒムカイザーの皆様に多大なご迷惑をおかけしました。また、真剣に取り込まれている皆様に対して、許される行為ではなく、本当に申し訳ありません」
と謝罪。「ご関係者の皆様には早急に謝罪にうかがいたいと考えております」とも説明していた。
そもそも、なぜヒムカイザーの素顔を晒したのか。J-CASTニュースが21日昼、本人に取材すると、
「深い意味はありませんでした。暑い中、地元のために頑張っている皆さんを紹介しようと軽い気持ちで投稿したのですが、私の考えが及ばず、配慮に欠けたものとなってしまいました。軽率な投稿だったと反省していますし、本当に申し訳なく思っております」
と説明。「言い訳もできませんし、もう、自分の馬鹿さ加減に呆れています」と後悔しきりだった。
なお、徳弘氏はすでに電話でヒムカイザー側に謝罪。近く関係者に直接会い、改めて謝罪をする予定だという。