「投資効率を見極めつつ規律ある投資を」との説明
また、好調という国内メルカリ事業を疑問視する向きもある。2018年4~6月期の月間利用者数は前年同期比27%増の1075万人と増えたが、1~3月期(43%増)よりは伸びが鈍化しているためだ。
一方、好意的に見るアナリストも少なくない。SMBC日興証券は8月9日発行のレポートで「足元堅調」と強調したうえで「営業損益の大幅赤字を気にする向きもあろうが、人員増等に伴う人件費の増加、株式上場等に伴う一時的費用の計上があったことを考えれば、違和感はない」と指摘。決算発表での創業者でもある山田会長の発言についても「グローバル事業について注力するものの、投資効率をきちんと見極めつつ規律ある投資を行っていくとの説明があり、弊社ではこの言葉が将来業績に対する安心感を改めて与えることになると受け止めている」とした。
とはいえ、上場時より株価が低迷しているのは事実。大型新興企業として投資家の注目度も高いメルカリだが、着実に実績を示していかなければ株価が上昇気流に乗るのは難しいと言えそうだ。