「暑さでカブトムシが死ぬことは考えづらい」
やはり、今年の歴史的な酷暑には、カブトムシも耐えられないのだろうか。J-CASTニュースが、「わたしのカブトムシ研究」などの著作で知られる山口大学大学院創成科学研究科の小島渉(わたる)助教に取材すると、
「カブトムシは確かにそれほど高温に強くはありません。たとえば、気温40度くらいの中、直射日光に晒され続けたら、おそらく比較的容易に死んでしまいます」
と説明。だが続けて。「いくら今年が猛暑だと言っても、上のような状況は野外で簡単には起こりません」として、
「基本的に彼らは夜行性ですし、昼間も餌場にいる場合はありますが、直射日光の当たるようなところにはいません。また、日が昇って気温が高くなってくると、彼らも危険を感じ、木陰に入るなり地面に潜るなりして暑さをやり過ごすはずです」
とコメント。そのため、「今年の暑さがカブトムシに与える影響は大きくないのではないかと想像しています」との見解を示した。
では、市川町での事案はどうなるのか。小島氏は「現場の状況を見ていないので、正確なことは言えませんが」としつつも、「カブトムシが暑さを避けられない状況になっていたのでは」と指摘。その上で、
「自然環境ですと、暑さでカブトムシが死ぬことは考えづらいですが、人工の環境だと、そうした可能性も考えられると思います」
としていた。