英サッカー・プレミアリーグの名門クラブ、リバプールFCの韓国語版公式ツイッターが、日本の国旗を踏みつける姿が描かれた過去のイラストを投稿し、日本のツイッターユーザーを中心に批判が殺到した。
同アカウントはその後、投稿を削除。ただし、謝罪や投稿の意図などの説明はなされていない。
「祖国解放のために戦い殉国した先烈の精神を...」
世界的に人気があるリバプールは、世界各国の言語に対応した複数のSNSを運用している。そのうち、韓国語版ツイッターで今回の投稿があったのは日本時間2018年8月15日。日本における「終戦記念日」であるこの日は、韓国にとっては「解放記念日」として位置づけられる「光復節」にあたる。
そこには1枚のイラストが添えられている。韓国の国旗を手に持って高く掲げ、行列をなす9人。韓国の民族衣装パジチョゴリ(男性用)やチマチョゴリ(女性用)のような服を着ており、口を開けて何か言葉を発しているようだ。真剣な表情で笑顔はない。
物議を醸したのは足元。日本の日の丸国旗2枚が敷かれ、踏みつけられている。いずれも引き裂かれ、穴が開いている。1枚は行列の先頭の男性が踏んでいるので目に入りやすい。背後には青空が広がっている。
投稿には「光復節の73周年です! 韓国の国民解放記念日 祖国解放のために戦い殉国した先烈の精神を忘れません」と書かれ、「出典:解放1周年記念ポストカード(1946年、(C)独立記念館)」との記載がある。
投稿は波紋を広げた。数時間後には日本のユーザーから、
「クラブの公式アカウントが、他国の国旗を侮辱する写真をツイートとかモラルに欠けすぎだろ」
「もう二度と応援できない」
「公式アカウントでこれかよ」
「ちょっとありえない」
といった批判のリプライが殺到した。
タレントのフィフィさんもこれに反応。リバプールには同じエジプト出身のストライカー、モハメド・サラー選手が在籍していることもあり、
「リバプールのサラーのファンだけに、このように韓国の公式アカウントが政治的なツイートをする事は残念、リバプールがこれを把握しているのだろうか?何よりリバプールに迷惑だと思うんだが」
と複雑な心境を吐露していた。
例年「光復節」にはツイートが
その後16日夕までに、リバプール韓国版ツイッターは当該投稿を削除。しかし、同アカウント上やクラブ公式サイトでは、投稿の意図などに関する説明はなされていない。他の投稿に対しては、
「これは、スポーツであるサッカーを通じた公式の政治見解ですか?」
「謝罪すべき」
といったリプライがなおも送られている。
同アカウントでは、例年8月15日に「光復節」に関する投稿をしている。だが、前年17年は大観衆が巨大な太極旗を掲げるのみの画像を投稿しており、日本国旗は写っていない。それ以前は文章のみの場合が多く、70年目の15年は「大韓民国が日本から解放され、70年の歳月が流れました。大韓民国の独立のために命を捧げた先祖を考えている一日になってほしいです。良い一日を」という内容。今回のような大きな物議を醸すものはなかった。