パイロット7人の天草エアライン 2人乗務停止で大弱り...欠航相次ぐ

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   熊本県の天草空港を拠点にする地域航空会社「天草エアライン」が、大阪・伊丹空港で起きたトラブルをきっかけに大量の欠航に見舞われている。

   管制官の許可がないまま誘導路で動き出してしまったため、安全上の問題があるとしてパイロット2人は乗務停止処分になった。1機しかない航空機を7人のパイロットで運航している小さな会社だけに、影響も広がった。トラブルがあったのは2018年8月12日。帰省客が多い時期であり、影響は大きい。

  • 天草エアラインのATR42-600型機。この1機で1日に10区間運航している
    天草エアラインのATR42-600型機。この1機で1日に10区間運航している
  • 天草エアラインのATR42-600型機。この1機で1日に10区間運航している

1便欠航すると「玉突き」で運休のリスク

   トラブルがあったのは8月12日の伊丹発、熊本経由天草行きのMZ802便。誘導路では、走行や停止を繰り返しながら滑走路に進入することになっており、MZ802は一旦停止していた。13時30分頃、そこに管制官から再び停止の指示があったため、機長は次の停止ポイントまで進めると誤解して機体を動かしてしまった。管制官が気づいて注意し、その場では離陸が許可された。MZ802は15時頃に熊本空港に到着し、安全上の問題があるとしてパイロット2人を乗務停止とした上で国土交通省に報告した。この影響で代わりのパイロットが手配できず欠航が出た。

   天草エアラインは、唯一保有するATR42-600型機(48人乗り)1機が、天草と福岡、熊本、伊丹などを結んで1日10区間運航。1区間で運休が出ると後続の便も運休にせざるを得なくなる可能性も出てくる。この結果、12日は3便、13日に7便、14日に2便を運休し、480人に影響が出た。さらに14日には、16、17日に2便ずつ欠航することを発表。新たに96人に影響が出た。乗務停止になったパイロット2人の復帰は未定だ。全体でパイロットは7人しかいないため人繰りは厳しく、今後も欠航が増える可能性もある。

   天草エアラインでは、

「この度は、お客様には多大なるご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ありません。再発防止にむけて社内対策を図り、今後も更なる安全運航に努めてまいります」

と話している。

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