沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事の死去を受け、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移転が最大の争点になる県知事選の行方に注目が集まっている。
翁長氏は再選を目指すかどうか明言しないまま死去。辺野古移設を容認するとみられる保守派は候補の一本化を進める一方で、移設阻止を目指す「オール沖縄」勢力は出遅れた形となる。ただ、選挙戦が「弔い合戦」の色を帯びる可能性もあり、情勢は流動的だ。
9月9日投開票なら告示まで半月しかない
公職選挙法の規定によると、翁長氏の職務代理者を務めている副知事は、翁長氏の死去から5日以内に選管に通知し、選管はその日から50日以内に選挙を行うことになっている。日曜日に投開票が行われるとすると、最も遅い場合で9月13日告示、30日投開票。ただ、9月9日には県内の20以上の自治体で首長選や市町村議会選が行われるため、この日に合わせて知事選が行われる可能性もある。9月9日投開票の場合、告示は8月23日。あと半月しか残されていない。
知事選では、保守系で元日本青年会議所会頭の安里(あさと)繁信氏が出馬表明したのを皮切りに、7月30日には宜野湾市長の佐喜真淳氏が、自民県連などでつくる候補者選考委員会による出馬要請を受諾する形で出馬の意向を表明。自民が支援する佐喜真氏に一本化される公算が大きい。