「自ら辞職するということは聞いていない」
謝花喜一郎副知事は8月8日夕方に開いた記者会見で、翁長氏について
「昨日から徐々に意思決定に支障をきたしている状態。今朝確認したところ、意識混濁の状態だと医師からも言われた」
として、2人いる副知事が職務代理を務めることを発表。翁長氏は7月30日に入院し、がんが肝臓に転移していることや、医師から
「肝機能、腎機能に障害が出ているのではないか」
「症状は厳しい状況。自発呼吸はしている」
といった説明を受けたことを明らかにする一方で、進退については
「自ら辞職するということは聞いていない」
と説明していた。
今後の焦点は辺野古移転阻止を目指す「オール沖縄」の動向だ。政府は8月17日に辺野古での土砂投入に着手する計画。県としては防衛省からの聴聞手続きなどを経て、それまでに承認取り消し手続きを完了したい考えだが、それ以降も法廷闘争が続くのは必至だ。
県知事選では、保守系で元日本青年会議所会頭の安里(あさと)繁信氏が出馬表明したのを皮切りに、7月30日には宜野湾市長の佐喜真淳氏が、自民県連などでつくる候補者選考委員会による出馬要請を受諾する形で出馬の意向を表明した。一時は「保守分裂」が懸念されたが、一本化に向けた協議が本格化している。