欅坂46は21人、欅の画数も21画。欅坂46の今泉佑唯さん(19)が卒業を発表したことを受け、SNS上でグループの冠番組「欅って、書けない?」(テレビ東京系)を引き合いに、「もう欅って書けないね」と悲しみの声が広がった。
こうした反応に応えるかのように、キャプテンの菅井友香さん(22)はブログで「21人で頑張ってきた過去が無くなるわけでもありません」と投稿。ファンの間で「涙が溢れました」などと反響を呼んだ。
グループ初の「卒業」
今泉さんは2018年8月7日、ブログで卒業を発表した。17年4月に体調不良で活動を休止して以降、復帰と療養を繰り返しており、最新シングル「アンビバレント」(18年8月15日発売)の表題曲に参加していなかった。「ファンの皆様、グループ、スタッフの皆様にとって良いことではないという思いをずっと抱いていました」。
今後の活動については、「タレントとして活動を続けていきたいと思っています」とした。改めてスタッフらと相談して具体的な卒業の時期を報告する。欅坂が16年4月にデビューして以降、メンバーが卒業するのは今回が初めて。
グループ随一の歌唱力を誇り、明るいキャラクターでファン人気も高い。ファッション誌「ar」のレギュラーモデルを務め、ドラマ「恋のツキ」(テレビ東京ほか)に出演するなど、活動の幅も広げていた。ツイッターやインターネット掲示板では、「本当に悲しい...」「卒業おめでとう!」との声が上がった。
なかでも、改めて注目を集めたのが「欅」という漢字とグループの奇妙な巡り合わせだ。欅坂46は21人、「欅」の画数も21画なのである。
「欅は21-1=0」
ただ18年8月時点で、今泉さんと志田愛佳さんは体調不良、原田葵さんは学業で活動を休止しており、欅坂の21人は約1年4か月、誰かが欠けていた。グループの今後はまったく見通せず、グループのレギュラー番組「欅って、書けない?」でMCを務めるお笑い芸人・土田晃之さんも「この先、どうなるかわかんない」と語っていた(18年5月6日放送のラジオ番組『土田晃之 日曜のへそ』)。
とうとう、「欅」が完成する日は来なかったのだ。今泉さんの卒業発表を受けて、一部ファンはツイッターなどで
「欅って21画なんだよ、もう欅ってかけなくなるよ」「卒業してしまったらそれこそ『欅って、書けない』」「欅は21-1=0」
と、物思いにふけっていた。
こうしたファンの反応を知ってか知らずか。欅坂46のキャプテン・菅井さんが今泉さんの卒業発表を受けて8月8日未明、ブログを更新。文中に幾度も「21人」を盛り込むなど、グループの結束を強調する内容がファンの感動をさそった。
「21人でステージに立つんだって希望を持っていた」
菅井さんはブログの冒頭、「気持ちの整理もし切れていない」と現在の心境を明かした。「欅坂46を引っ張ってきてくれた大事な大事なメンバーでした」とした上で、こう胸の内を明かす。
「ずみこ自身、色々な想いが重なって出した決断だと思います。だからこそ、悲しいけれど本人の人生を1番大事にしないといけないと思い 最後は引き止めることは出来ませんでした」
その上で「欅坂46は21人の絆を特に大切にしてきたグループです」「ずっとまた21人でステージに立つんだって希望を持っていました」と、21人の結束にかける思いを強調。「でも欅坂46はここでお終いなんてことはありません」とした上で、
「21人で頑張ってきた過去が無くなるわけでもありません。1人のタレントとして羽ばたいて行くずみこの卒業を祝福し、心から応援したいです」
とエールを送った。こうしたブログの内容は、ツイッターで「読んでいくうちに涙が溢れていきました」「心にグッときました」「キャプテン本当にありがとう」と反響を呼んでいる。
今泉さんの卒業発表をめぐっては、他のメンバーも「まだ信じられない気持ちです」(長沢菜々香さん)「凄く心に穴がポンっと開いてしまった気持ち」(土生瑞穂さん)とブログにつづった。