韓国もソウル五輪で導入したが
そんな中でも、森氏は8月7日午前、再び首相官邸を訪れて安倍氏にサマータイム導入を要請。森氏らが記者団に明らかにしたところによると、安倍氏は「まずは(自民)党で先行してやってほしい」などと話したという。
ただ、菅官房長官は直後の会見で、前日と同様の導入に否定的な答弁を繰り返し、安倍氏から検討に向けた指示があったかどうかについては
「個別の会談に言及することは差し控えたい」
とするにとどめた。
実は韓国でも五輪を理由にサマータイムが導入されたことがあったが、ほどなく廃止されている。導入されたのはソウル五輪を翌年に控えた1987年で、その理由は
「放送主幹社である米国NBCから一銭でも中継権料を取るため、人気種目の試合時間を米国の夜の時間帯に合わせなければならず、そのためには1時間でも多く時差を調整する必要があった」(韓国・中央日報)
というもの。1989年に廃止された理由も
「経済的な結びつきが強い日本が導入していなかったため、商取引に支障が生じる事例が多発した」(読売新聞)
というもので、いずれも今回の東京五輪とは異なっている。