3大都市群に集中する中国の新都市構造
中国でも、高速鉄道開通で交通は便利になったが、中小都市の若者や産業の大都市志向をより容易に満たすことができるようになり、これが巨大都市や中心都市の人材・資本を取り込む能力を強め、「強い者がますます強くなる」という状況を生み出している。
香港証券取引所のチーフエコノミストである巴曙松氏はかつて、「高速鉄道ができると、中国の将来の主力都市構造は3+6、すなわち3大都市群に加えて六つの主力都市という構造に変化するだろう」と語った。3大都市群とは、環北京都市群、環上海都市群、環深圳都市群で、香港と広州は環深圳都市群の中に含まれている。そして六つの主力都市群とは、南京・合肥・武漢・長沙・重慶・成都である。
先述の呉暁波氏はレポートの中で「(主力都市群には)さらに昆明を加える必要がある」としており、「中国の今後の巨大都市の新構造の形成過程で、高速鉄道が決定的な役割を担うだろう」としている。
(在北京ジャーナリスト 陳言)