北朝鮮が返還した米兵遺骨55柱、「認識票」1つだけ それでもトランプ氏、正恩氏は「約束守った」

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マティス国防相「遺骨が米国人のものだという保証にはならない」

   マティス国防相も

「55柱の返還は前向きなステップだが、遺骨が米国人のものだという保証にはならない」

と述べたといい、遺骨が「本物」かどうか懐疑的だ。火葬と土葬の違いはあるものの、過去に北朝鮮が日本に提供した遺骨が「偽物」だとされた経緯を念頭に置いている可能性もありそうだ。

   日本政府は04年11月、1977年に拉致された横田めぐみさん(当時13)の遺骨とされるものを北朝鮮から持ち帰り、帝京大法医学研究室、警察庁科学警察研究所、東京歯科大の3機関に鑑定を依頼。科捜研と東京歯科大は、遺骨が高温で焼かれていることを理由に鑑定不能だと判断したが、帝京大の鑑定では、横田さん以外の2人のDNAを検出。これを根拠に日本政府は遺骨が「横田めぐみさんのものではないという結論が出た」と断定したが、帝京大で鑑定を担当した吉井富夫氏は、05年2月に英ネイチャー誌のインタビューに応じ

「鑑定は決定的(最終的)なものではなく、サンプルが汚染されている可能性がある」

ことを認めている。このことから、遺骨が「偽物」だとする日本政府の結論の妥当性を疑問視する向きもある。

   そんな中でもトランプ氏は8月2日午後(日本時間)、遺骨返還について金正恩委員長に「約束を守ったことを感謝する」とツイート。

「あなたがこの種の行動を起こしたことにはまったく驚かない。さらに、素晴らしい親書にも感謝したい。近くお目にかかれることを楽しみしている」

とも書きこみ、親書のやり取りなど、2回目の首脳会談に向けた調整が進んでいることを匂わせた。

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