元WBC王者・木村悠、「奈良判定」の前は「日大判定」 アマボクシングのいびつな実態暴露

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告発状問題「ある意味チャンス」

   権力構造にもメスを入れる余地がありそうだ。プロボクシング界をみると、「日本ボクシングコミッション(JBC)」がライセンス付与やルール整備などの運用面、「日本プロボクシング協会(JPBA)」が興行面を、それぞれ分担する形を取っている。木村氏は、

「プロは1か所に権力が集中していません。一方、アマチュア界は連盟という1か所に集中しているので、言ってしまえばトップが好きなように運営できてしまいます」

と比較する。

   18年に入り、レスリング界のパワハラ問題や、大学アメリカンフットボールの危険タックル問題と、次々に不祥事が発覚してきた。「アマチュアスポーツはどこも似た側面があると思います。管轄組織が一元的に運営し、外からはその様子が見えない。本来問題になることをしても明るみに出ず、選手が反発しても不当な扱いを受けてしまいかねないから、泣き寝入りするしかない」と木村氏は分析。今回、ボクシングも告発状という形で関心を集めることになったが、

「ある意味チャンスです。アマチュアボクシングはプロボクシングの陰に隠れ、五輪以外ではなかなか脚光を浴びませんでした。それが、こうして世に出て議論が起きている今こそ、ガラッと体制を変えることで、ボクシング界全体の変革もできるのではないでしょうか」

と話していた。

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