元WBC王者・木村悠、「奈良判定」の前は「日大判定」 アマボクシングのいびつな実態暴露

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「『日大判定』があるのを前提に試合」

   山根会長には、奈良出身選手を意図的に勝たせる不正レフェリング「奈良判定」を審判に強要していた疑惑も持ち上がっている。これに近い形の判定は、木村氏のアマ時代にもなされていたという。

「当時の連盟会長は日本大学の元監督で、日大選手には『日大判定』と言われるものがあるほど優遇されていた、というのはありました。選手の間でも噂レベルではなく、日大判定があるのを前提に試合をしていたんです。自分と同じ出身の選手を優遇する点では、『奈良判定』と近いものはあります」

   当時の会長とは、日大ボクシング部元監督の川島五郎氏(11年5月に死去)。監督時代は、93年から全日本大学王座11連覇を達成するなど輝かしい実績を誇る。11年3月まで会長をつとめ上げ、後任に就いたのが今の山根会長だった。

   また告発では、上記の助成金不正流用に加え、2000万円規模を集めながら決算資料に計上されていないという「オリンピック基金」など、不透明な金銭の流れも複数指摘された。木村氏は川島会長時代と比べ、「私たちの時代は金銭の疑惑は聞きませんでした」と、今回の事態の重大さを感じている。

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