NMB48の山本彩さん(25)が2018年7月30日に東京都内で開幕したコンサートツアーで、グループからの卒業を発表した。AKB48グループの選抜総選挙で上位7位にランクインした「神セブン」経験者が卒業発表するのは渡辺麻友さん(24)以来、約1年ぶり。
渡辺さんは17年6月の総選挙開票イベントで卒業発表し、同年末のNHK紅白歌合戦で活動を終えた。山本さんは現時点では卒業時期は未定だとしているが、渡辺さんと卒業発表の時期が近いことを考えると、同様に紅白で有終の美を飾る可能性もありそうだ。
ここ数年は何度も「卒業」という2文字が浮かんでは消え...
10年10月のNMB48結成から「絶対的エース」「1強」とも言われた山本さん。16年10月にはソロデビューも果たし、卒業は時間の問題だと考えられてきた。コンサート終盤で卒業発表した山本さんは、ここ数年は何度も「卒業」という2文字が浮かんでは消えていたとした上で、自分以外のメンバーがセンターポジションを務めるのを見て
「私が離れたほうがNMB48の起爆剤になる」
「若いメンバー、新しいメンバーにこれからのNMB48を作って欲しい」
などとして卒業を決意したことを明かした。さらに、
「生涯現役で、もっと音楽の勉強をしてみなさんの前で歌っていきたい」
とも話し、シンガーソングライターとして活躍していく考えだ。
大量投票しにくい「紅白選抜」で幅広い支持
山本さんは11年に総選挙に初出馬し、28位にランクイン。その後も18位、14位、6位、6位と順位を上げ、16年には4位まで上り詰めた。以後は不出馬を続けている。ただ、山本さんの幅広い人気は、この年の選抜総選挙よりも、NHK紅白歌合戦で広く知られることになった。
この年の紅白歌合戦では、視聴者の投票で出場メンバー48人を選ぶ企画が行われ、総選挙で連覇を果たしたHKT48の指原莉乃さん(25)を抑えて1位に輝いたのが山本さんだったからだ。山本さんは15年秋のNHK連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌「365日の紙飛行機」(AKB48)でセンターポジションを務め、全国的に高い知名度が票を下支えしたとみられる。これに加えて、この「紅白選抜」では紅白の公式アプリとデータ放送で投票。選抜総選挙と違って1人で大量に投票することが難しいため、山本さんが幅広い層から支持されていることが示されたとも言える。
その人気は17年の紅白でも発揮された。この年の紅白は、出演メンバーではなく、披露する楽曲を視聴者の投票で決定。渡辺さんのラストステージだったということで、渡辺さんがセンターの「11月のアンクレット」が1位に選ばれたが、2位は山本さんがセンターの「365日の紙飛行機」だった。
現時点で18年の紅白でどんな企画が展開されるかは全く明らかではないが、山本さんが「365日の紙飛行機」を披露する場面を期待する声も高まりそうだ。