広辞苑第7版では、「積読(積ん読)」をこう解説する。
「(『つんでおく』とドク(読)とをかけた洒落)書物を読まずに積んでおくこと」
買ったがいいが、読む時間がない――ついつい増える本に悩んでいるのは、日本人だけではないようだ。ここ数年、「Tsundoku」という言葉の海外輸出が進んでいる。とうとう、英BBCまでもが大きく取り上げた。
明治時代にはすでに悩みの種
「Tsundoku:本を買い、それを決して読まないということ」――英BBCがこんなタイトルの記事を、ウェブ上で公開したのは2018年7月29日(現地時間)のことだ。
「積読」という言葉の起源は、意外に古い。遅くとも明治時代には、愛書家の間で使われていたとされる。今でも本棚、あるいはKindleのアプリが、気が付くと積読だらけになってしまう人は多いだろう。
BBCの記事ではこうした「積読」の意味や由来を詳しく紹介、ネット上での「Tsundoku」の用例を複数取り上げつつ、「あなたも知らず知らずのうちに、Tsundokuをしているかもしれない」と問いかける。
その上で、英語の「Bibliomania(ビブリオマニア=蔵書狂)」との違いを、皮肉っぽく解説する。
「コレクションを作ろう、という意思があるのがビブリオマニア。本を読もうとして、結果的にコレクションを作ってしまうのがTsundoku」
耳が痛い人もいるだろう。