東京都多摩市内で起きた大規模火災の現場で、フジテレビが家電量販店の駐車場に無断で中継車を止めていたことが分かった。
J-CASTニュースの取材に事実関係を認めたもので、「関係者に迷惑をかけた」として店側に謝罪したことを明らかにした。
3台分の駐車スペースを使って、横向きに止める
がらんとした屋上駐車場に、フジテレビの中継車が3台分の駐車スペースを使って横向きに止めてある。店舗関係者とみられる人が2018年7月26日にツイッターに投稿した写真だ。
この日は、多摩市内で作業員5人が亡くなる建築現場の火災が起きていた。ツイッターには、ほかに店舗近くで黒煙がもくもくと上がる写真2枚も投稿されており、フジテレビはこの様子を中継しようとしたらしい。
中継車を止めたのは、ケーズデンキの多摩ニュータウン店の駐車場で、関係者らしき人は、フジテレビが無断駐車しておりマナーが悪いと憤っていた。
この投稿は、1万件以上もリツイートされ、
「こういうのって通報してレッカーできないんですかね?」「マスコミは世間より特別な存在と勘違いしている!」「法的手段に訴えて駐車料金請求した方が良い」
などと店舗側に同情する声が次々に寄せられていた。
「本来は事前に了承を得るべき」
フジテレビの企業広報室は7月30日、
「店舗の了承を得ずに駐車場に中継車を駐車してしまったことは事実です」
と無断駐車していたことを取材に認めた。
そして、
「緊急の取材のためではございましたが、本来は事前に了承を得るべきで、関係者にご迷惑をおかけしたことを遺憾に考えております」
と釈明した。事後ではあったものの、店舗側には謝罪したうえで了承してもらったともしている。
一方、ケーズデンキのチェーン店を運営するケーズホールディングスは、「理由を含めて、回答は差し控えさせて下さい」と経営企画室が取材に答えた。
なお、写真を投稿したツイッターのアカウントは、その後、30日昼過ぎに削除されている。