貿易戦争で中国政府が秋波を送る相手 始まっている「宣伝工作」

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人民日報が報じる米国の「恐怖の罠」

   実のところ、中国政府が力を入れて好意を示しているのは、正確に言えば「国」ではなく、外資企業であり、それには米国企業も含まれている。

   BMW、BASFが享受しようとしている中国の優遇政策に関するロイター通信社の分析記事の表題は、「貿易戦争の太鼓を叩くトランプ、外資企業に『秋波』を送ることにした中国」だ。その内容は次のようになっている。

「長きにわたって、国際社会は、中国が取っている保護主義政策で、中国における外資企業の運営の難易度が上がる一方であることを責め立ててきた。中国と米国の貿易戦争の規模が拡大しようとしているこの折に、中国はこの観点を是正するために努力しており、大型の外国投資プロジェクトに対してゴーサインを出すことによって、開放を支持しているというイメージを作ろうとしている」

   ロイター通信の記事では、上述したテスラのほかに、韓国のLGディスプレイが23億ドル投資し、設立した合資企業も承認されたことを報じている。

   中国の政府系メディアは、外資企業に直接『宣伝工作』も行っている。

   例えば、7月15日に『人民日報』に掲載された『「恐怖の罠」世界の産業チェーンとバリューチェーンへの衝撃』と題する記事のコメンテーターは、「今回、米国政府は『売国奴』という表現をためらいなく濫用し、『課税による脅し』などの手段で繰り返し圧力を加えて、グローバル企業に米国への回帰を求めた。このようなグローバル企業に対する脅しと恫喝は、企業の正常なビジネス決定に荒々しく干渉するものであり、グローバル市場経済をねじ曲げて破壊するものだ」と記した。この記事は「恐怖の罠」という表現を用いて、グローバル企業の利益を著しく損なうものだと報じている。

   この記事で言わんとしているのは、「トランプと付き合ってはならない、彼はあなた方を殺そうとしている!」ということだ。

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