脱出手順書の冊子が見つからず、タブレット端末から探し出す
大韓航空側の不手際も多かった。機長は、
「機長は副操縦士に非常脱出チェックリストの実施を急ぐよう要求したが、チェックリストが定位置になかったため、副操縦士はすぐにチェックリストを実施できなかった」
と証言。チェックリスト(手順書)入りの冊子をすぐに見付けることができずに、脱出に手間取ったことが明らかになった。副操縦士の証言によると、
「その後、タブレットの中にチェックリストがあることを思い出し、ダブレットの非常脱出チェックリストを読み上げた」
という。さらに、ビデオの解析などから
「脱出方向にある第2エンジン停止前に非常脱出の指示が行われ、最初のドアが開けられてから、約28秒後に第2エンジンが停止されたものと推定される」
ことも明らかに。
「エンジン停止前に非常脱出すれば、乗客がエンジン後流によって吹き飛ばされる等の危険がある」
と指摘している。この事故を受け、大韓航空では、書類の搭載状況を点検したり、エンジン停止後に脱出するように訓練の手順を改めたりする対策を講じたという。