東日本銀行、不正のオンパレード 横浜銀との統合で自ら大きく見せようと?

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横浜銀が圧倒的優位のなかで

   金融庁は「役職員の法令遵守や顧客保護、顧客本位の業務運営に関する意識が乏しい企業文化」と指摘。「経営陣が新規取引獲得に偏重した営業姿勢の下、業務の適切性を確保するための内部管理態勢の整備を十分に行ってこなかったことが根本原因」と結論づけた。さらに8月13日までに経営責任を明確化し、業務改善計画を提出するよう求めた。

   改善命令を受け、酒井隆常務が記者会見。「お客様、地域の皆さま、株主、関係する皆さまに多大なるご迷惑をかけ、心よりおわびする」と陳謝した。6月に頭取から代表権のない会長に退いた石井道遠氏らの経営責任が問われることになりそうだ。

   不正を招いた背景には、地銀最大手、横浜銀行との経営統合があるとの見方がある。統合を決めたときに頭取だった横浜銀・寺沢辰麿氏と、東日本銀の石井氏は、ともに旧大蔵省出身で国税庁長官経験者。だが規模、収益力、ブランド力など、何をとっても横浜銀が圧倒的に優位に立つ。東日本銀は統合に際し、少しでも自らを大きく見せようと、不適正融資に手を染めたとみられる。

   東日本銀は、「心のかよう『フェイス・トゥ・フェイス』の対応により顧客とのリレーションを大切にし、信頼されるパートナーとして地域社会に貢献する」のが企業理念だ。理念に沿った行動をとれるかが試されている。

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