「東京2020オリンピック」に先駆けたイベントが2018年7月26日、JPタワー商業施設「KITTE」(東京・丸の内)で開催され、ゲストとしてボクシングのWBAミドル級世界王者・村田諒太選手が登壇した。
村田選手は東京2020オリンピックの出場について、「どうなんでしょうね、まだ殴り合ってるんでしょうかね...」などと述べた。
村田諒太「ゆっくり観戦したいですね」
イベントは「東京2020オリンピックを目指すアスリートを応援しよう~JOCオリンピック選手強化寄付プログラム with Visa~JOC・Visa共同発表会」。村田選手は、2012年ロンドンオリンピックで獲得した金メダルを持って登場、「もう輝きは失われていますが...」と、会場の笑いを誘った。
ロンドンオリンピックについては「よく覚えてますね。夢が叶ったような、叶わなかったような瞬間というか」と、振り返った。
また、東京2020オリンピックの出場選手に対しては、「うらやましい限りですね。開催国の選手っていうのは実力をいつも以上に発揮しますので」とメリットを強調。「金メダルを取る秘訣」を尋ねられると、「無駄に練習しすぎない方がいい。気持ちが大きくなりすぎて、練習しすぎてしまうが、あまりよくない」とアドバイスした。
自身の東京五輪参加については、「どうなんでしょうね、まだ殴り合ってるんでしょうかね...。ゆっくりオリンピック観戦したいですね。まあ何らかの形で、自分を育ててくれたオリンピックに還元できれば、それが1番ですね」などと述べた。
竹田会長「金メダルは30個、世界第3位を目指す」
「JOCオリンピック選手強化寄付プログラム with Visa」は、加藤綾子アナウンサーがMCを務め、Visa・安渕聖司社長、JOC・竹田恆和会長らも登壇した。
日本オリンピック委員会(JOC)と、ビザ・ワールドワイド・ジャパンの共同プログラムで、Visaカードを利用して、東京2020オリンピックを目指すアスリートに寄付をすると、Visaも同額をアスリートに寄付、元の金額が倍になって寄付されるという仕組みだ。
竹田会長によると、寄付されたお金は、選手たちの強化合宿や、練習をする用具の購入、メンタルのケアといったスポーツ医科学のサポートなどに使われるという。
Visa・安渕社長は、「東京2020オリンピックを目指すアスリートを支援するとともに、本寄付プログラムに、多くの皆様にご賛同・ご協力いただけるように全力を尽くします」とコメントした。
村田選手も、この制度には前向きで以下のように話した。
「友達は『今オリンピックを目指してるんだけど、所属先が決まらなくて』とか。(そのように)金銭的なものを抱えている選手は非常に多いので。職業は?と聞かれると、アスリートというより主たる職業はアルバイトだ、みたいな(選手が多い)。競技に専念できる環境は作ってあげることは大切ですよね」
竹田会長は、
「東京2020では金メダルは30個、世界第3位を目指す。メダルが取れなくても、全競技団体が入賞を目指すという、大変高い目標を目指しています。目標を達成するためにも、この寄付プログラムを最大限に活用して、アスリートが競技に専念できる環境を作るべく、最大限の努力をしたい」
と、抱負を語った。