自民党の杉田水脈・衆院議員。LGBTなどの性的少数者に「生産性がない」とするその主張は、今や新聞・ワイドショーなどからも、連日袋叩きに遭っている。悪い意味で大いに「名」を売った格好だ。
とはいえ、「悪名は無名に勝る」という言葉もある。ただ、杉田氏の場合、肝心のその名が、なぜか間違われ続けている。「水田」なる誤った名前で呼ぶ人が、一般層はもとより、政界、さらにはメディアにも、後を絶たないのだ。
枝野氏「最長演説」でも間違われる
「黙らせていただけますか? 議長、不適切発言に対しては指導していただきたく思います......。(ヤジ続く)水田議員、黙っていていただけますか!」
2018年7月20日、立憲民主党の枝野幸男代表による演説の一幕である。国会審議への抵抗のため、実に2時間43分という、衆院史上最長のスピーチを行ったのだが、それにヤジを飛ばした議員の一人が杉田氏だった。枝野氏は明らかにいらだった様子で、「名指し」でクレームをつけたが、頭に血が上ったのか、その名前が「水田」に。
杉田氏本人は翌21日のフェイスブックで、「残念なことに名前が間違ってました。私は『水田』ではなく『杉田』です」。このころはまだ、茶化し気味に返す余裕があったものの、前後して「新潮45」への寄稿で「LGBTは生産性がない」としていたことへの批判が、一気に高まり始める。
25日の「5時に夢中!」(TOKYO MX)もその一つで、コメンテーターとして出演していたタレントの江原啓之さんが、「平和を乱す異常者」「無視すべき」と厳しい言葉で断じた。ところが、この発言を紹介したスポーツ報知(ウェブ版)の記事が公開当初、すべて杉田氏の名前を「水田」に。タイトルからして、「江原啓之、『LGBTは生産性がない』発言の水田議員をバッサリ『無視するべき』」。本文でも「自民党・水田水脈衆院議員」「水田議員」と、すべて「水田」になっていた(26日現在、いずれも修正されている)。